未利用農産資源から繊維を抽出する技術と、
生産農家さんに還元できる仕組みによる
持続可能な天然繊維事業を
沖縄から世界に向けて展開しています。
フードリボンの新技術
価値がなかった未利用資源が
社会を変える価値ある繊維に生まれ変わる
フードリボンはファッション業界における様々な課題解決の方法として、パイナップルの葉など未利用資源を価値ある繊維に生まれ変わらせる事に着目しました。
しかし、既存の装置は生産性などの問題点を抱えていたため、私たちは2021年から研究開発を進め、既存技術とは全く異なる、世界初の水圧による繊維抽出技術及び小型軽量化を実現させました。
使用する水は循環して利用できるため、水資源の削減へ。
さらに小型軽量化により、さまざまな畑の環境にも導入することが可能となり、それぞれの各農家が大量の葉や茎を運搬させる時に使用するCO2の削減にもつながります。
また、繊維抽出後の残渣の用途別回収方式により、「残渣→家畜飼料→バイオガス→消化液(有機肥料)→パイナップル農園へ」という環境負荷の少ない循環の仕組みも促進されます。



世界に誇るフードリボンの繊維
パイナップル葉繊維は、他の天然繊維と比べて細く美しい繊維であることから、より滑らかで光沢のある生地や合成皮革など、その用途は無限の可能性を秘めています。
既に畑にある原料から抽出できるサスティナブルな繊維が、ファッション業界の新しい選択肢となると考えています。

繊維取り出し後の残渣活用
粗い繊維残渣
マイクロパウダー
生分解性樹脂の混合材料になり、バイオプラスチックとして様々な成形が可能であるため、付加価値の高い製品へ生まれ変わり、最後には大地へ還っていきます。
バイオプラスチック製品については、既にストローの販売はスタートしており、沖縄の主要ホテルや飲食店をはじめ広く採用されています。
2023年は、カトラリーや食器類の商品アイテムが増え、更に海洋生分解性樹脂での商品開発を進めており、海を守るプロダクトとして日本を皮切りに世界へ向けて発売を開始します。



生産者と消費者を繋ぐ循環社会モデル
フードリボンが目指すのは、地域経済の成⻑発展につながる「循環する仕組み」を備えた素材を作り、消費行動によって世界をより良くしたい人々と共に社会に変革を起こすことです。
私たちは、持続可能な農業を推進する生産者に還元し、その地域全域で循環する仕組みを創出する事で、インフラの改善や子供たちがより良い教育を受けられる様な取り組みに繋げ、その取り組みを、製品などを購入した人々とも共有したいと考えています。

「循環する仕組み」とは?
私たちは、技術により効率的に繊維を抽出することを目的としているわけではなく、新たな循環の仕組みを構築していきたいと考えています。
私たちが考える循環の仕組みは、原料が豊富なアジアの生産地域で、地域・グループごとに機械を無償で貸し出すことから始まります。
ここでは、葉の収穫や繊維抽出してもらうことで、地域に新たな雇用を生みだし、所得の向上につなげていきます。
また、繊維だけでなく、残った残渣も近隣の家畜のえさとして活用し、糞尿が肥料として農園に還元されるという、環境負荷の少ない地域コミュニティが形成されていくと考えています。
このモデルが広がれば広がるほど、生産者の所得向上と環境負荷の削減が実現する社会を目指しています。
生産現場で笑顔が生まれ、消費者も笑顔になる素材「FOOD REBORN FIBER」として、課題を抱えるアジア地域を中心に世界へと展開していきます。
繋がる仕組み
製品を手にした消費者(=ファン)から生産者や作り手へメッセージが届くことで、この仕組みをさらに循環・拡大させるための「繋がる仕組み」も構築します。
私たちが開発した装置を導入した生産現場の情報を収集し、生産者をアバターで表現することで、生産背景を様々な人々が知るきっかけとなる仮想空間を作る予定です。
これにより、生産者、製造者、製品の購入者がお互いに繋がり、持続可能な社会を共に作っていける“仲間”の輪が広がると考えています。

ファンと構築するプラットフォーム


葉を捨てないパイナップル
葉を捨てないパイナップルとして果実に付加価値をつけたブランディングにより、果実自体の販売を促進する事で生産者の更なる収入へとつなげます。
飲食店や企業、応援する消費者(=ファン)と共に、一丸となり商品開発を行うことで、付加価値のついた果実が売れる仕組みを構築します。
